荒俣政吉事務所は広島で唯一の相続手続と遺言書作成が専門の
司法書士行政書士事務所です。
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用語集

当ホームページは、できるだけやさしい普通の言葉で表現するよう心がけていますが、どうしても専門的な用語が省略できない部分もあります。そのような用語をここで詳しく解説しています。

遺言執行者 公証人
遺言能力 親族(直系尊属を含む)
遺言の方式 相続欠格
遺産分割協議 相続税の各種控除
遺産分割方法の指定 相続税率
遺贈 相続人
遺留分 相続分
遺留分減殺請求 相続放棄
確認 登録免許税
共有 廃除
限定承認 法定相続分
検認

厳密な意味では、法律とは異なる趣旨に解釈できたり、言い尽くせていなかったりする部分があるかもしれません。同業者の方、細かなツッコミは御容赦願います。受験生の方は条文やその方面のテキストに当たってください。又、質問も御容赦願います。

遺言執行者

遺言の内容を実現していくために特別に選任された者で、遺言執行について一切の権限を持ちます。
遺言で指定することもできますし、指定がなければ相続人などが家庭裁判所に選任の請求をします。
遺言執行者は、必ずいなければならないというわけではありませんし、いなければ遺言の内容が実行されないわけでもありません。
相続人が全員で遺言執行をすればいいのです。
遺言執行とは、相続財産を管理し、遺言の内容に従って遺産分割や遺贈などの手続きを実行することですが、法的知識が必要な場合もありますし、相続人や受遺者(遺贈を受けた人)の利害がからんで手続がスムーズに進まないということもありえます。
そこで一切の権限を持つ遺言執行者がいれば、争い防止、スムーズな遺言執行ができ、相続人の負担も軽減できます。
遺言書作成にあたっては、あわせて司法書士などの専門家を遺言執行者に選任しておくことをお勧めします。

遺言能力

未成年者でも満15歳以上であれば有効に遺言ができます。
但し、認知症などで成年被後見人の方は、事理弁識能力を回復している時に、二人以上の医師の立会いがあれば、遺言ができます。
被保佐人や被補助人の方は、保佐人や補助人の同意なしに、単独で有効にできます。
しかしながら、意思無能力の方の遺言は無効です。

遺言の方式

普通方式と特別方式があります。

普通方式

  • 自筆証書遺言
  • 公正証書遺言
  • 秘密証書遺言

自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付、氏名を自分で書いて、押印します。

公正証書遺言は、遺言者が遺言の内容を口述し、公証人が口述筆記します。証人2名の立会いが必要です。

秘密証書遺言は、遺言書を封筒に入れて封印したものを、公証人1名と証人2名に提出して、その封書に全員が署名・押印します。

特別方式

  • 危急時遺言
    • 一般危急時遺言
    • 船舶遭難者遺言
  • 隔絶地遺言
    • 伝染病隔離者遺言
    • 在船者遺言

特別方式による遺言は、遺言者が普通方式の遺言をすることができるようになってから6ヶ月生存するときは、無効となります。

危急時遺言とは、死期の迫った者が遺言の内容を口述し、証人が口述筆記する方式です。 筆記した証人が他の証人に対して、筆記した内容を読み聞かせるか閲覧させて、正確であると確認して署名・押印します。
検認に加えて、確認という手続も必要です。確認とは、その遺言が、遺言者の真意で作られたものかどうかを家庭裁判所が判定する手続です。

一般危急時遺言は、証人3名の立会いが必要です。

船舶遭難者遺言は、証人2名の立会いが必要です。

隔絶地遺言とは、一般社会から離れた場所に居るために、公証人が関与できない者に認められる方式です。
やはり検認が必要ですが、確認は不要です。

伝染病隔離者遺言は、警察官1人と証人1人の立会いが必要です。

在船者遺言は、船長又は事務員1人と証人2人の立会いが必要です。

口や耳の不自由な人は、口述や読み聞かせの代わりに、通訳人の通訳でも大丈夫です。

遺産分割協議

遺言による遺産分割方法の指定がない場合に、具体的に誰がどの財産を承継するかを決める手続きです。
必ず相続人全員で行います。一人でも欠けたら、その協議は無効になってしまいます。
例えば、隠し子がいて協議が終わった後に名乗り出てきた場合は、相続人全員による協議ではなかったことになり、再度その子を含めて協議をしなければなりません。
又、相続開始後の裁判で認知されると、その子は生まれたときから被相続人の子であったことになり、やはり相続人全員による協議ではなかったことになりますが、この場合は、協議そのものは有効で、その子は金額を請求することができるだけとなります。
隠し子にしろ何にしろ、未成年者がいる場合は、その者の代わりに協議に参加する者として、特別代理人を家庭裁判所に選任してもらいます。
特別代理人を選任せずに未成年者自身が協議した場合も、相続人全員による協議ではなかったことになります。

遺産分割方法の指定

具体的に、誰が、どの財産を承継するか、を指定することです。
相続分が、相続財産全体に対する割合であるのに対して、遺産分割方法の指定は、具体的に、個々の財産について承継者を指定します。

遺贈

遺言により財産を贈ることで、遺言者の意思で自由に行うことができます。まったくの他人はもちろん、会社や各種の団体に対しても行うことができます。

注意していただきたいのは、海外のドラマとかで出てくるような、ペットへの遺贈は日本の法律ではできません。
どうしてもとお考えの場合は、信頼できる人に対して、ペットを可愛がってくれるのと引き替えに遺贈する、という方法がいいのではないでしょうか。

遺贈には包括遺贈と特定遺贈とがあります。
包括遺贈では、相続財産全体に対する一定割合を指定します。
受遺者(遺贈を受ける人)は、相続人と同様の権利と義務をもちます。
ですから、遺産分割協議に参加することもできますが、借金も一定割合の分だけ負担しなければなりません。
遺贈を放棄することもできますが、相続開始を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に申し述べなければなりません。
特定遺贈では、具体的にどの財産を贈るかを特定します。
受遺者は、特別な指定がされていない限り借金を負担しません。
遺贈を放棄するには相続人などへの通知で足りますし、期間の制限もありません。
そのかわりに相続人などからは、受遺者に対して、遺贈を受けるか放棄するか請求することができ、受遺者がどうするか答えない場合は、遺贈を受けたものとみなされます。

遺留分

遺留分とは、兄弟姉妹を除く相続人、すなわち配偶者・子・直系尊属に確保されていて、遺贈などによっても奪われない、一定の割合のことです。
相続人が直系尊属だけのときは相続財産の1/3、その他の場合には1/2が、全体としての遺留分で、各相続人の遺留分はこれらに法定相続分を掛けたものになります。
又、遺留分を計算するときの相続財産とは、相続開始時の財産(遺贈分も含む)や相続開始前1年以内の贈与などの合計から相続開始時の債務を差し引いて求めます。

遺留分減殺請求

遺留分があるといっても、計算してみてはじめて分かることですから、実際には遺贈や贈与は行われてしまっています。そこで必要な手続きが、遺贈や贈与を無効にして、現実に侵害された遺留分を取り戻す、遺留分減殺請求です。
遺贈や贈与が複数あるときは、まず遺贈を減殺し、それでも足りないときに贈与を減殺します。
複数の遺贈については価格に従い按分し、複数の贈与については新しいものから順次減殺していきます。
すなわち、相続開始時からさかのぼっていく順番になります。

確認

確認とは、危急時遺言がされた時に必要な手続で、その遺言が、遺言者の真意で作られたものかどうかを家庭裁判所が判定する手続です。

共有

共有とは、何人かでひとつの物を所有するが、各人がその物全体について処分できるのではなく、持分という一定の割合でしか、処分する権利を持たない状態です。
ある財産を相続人全員で共有或いは、何人かで共有することになった場合、後日その財産を他人に売ったりするには、共有者全員の同意が必要ですし、契約書の押印も全員の印鑑が必要になるなど、何をするにも全員で、ということになります(但し、修理や修繕は全員のためになるので、各人が単独でできます)。
そして、共有者の誰かに相続が発生したら、その亡くなった人の相続人も、共有者の仲間入りをします。
そんなことが二代、三代になってしまうと、処分する話自体がまとまらなくなる可能性すらあります。
ですから、後々のことも考えた遺産分割協議をしておくことをお勧めします。

限定承認

相続開始を知ってから3ヶ月以内に、財産目録を調整して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければなりません。
また、相続人が数人ある場合には、相続人全員でしなければならず、家庭裁判所は、相続人の中から相続財産管理人を選任します。
限定承認をすると、相続財産はまず借金の返済に充てられます。
借金の総額に相続財産が不足する場合には、各債権者の債権額の割合に応じて返済をします。もし全額を返済した上で残りがあれば、相続人が承継します。

相続財産が明らかに借金のほうが多い場合は、相続放棄によっても負担を免れることができますが、限定承認は、借金のほうが多そうだけどはっきりしない場合にその清算を行い、その結果借金が残っても責任を負わず、プラスの財産が残ればそれを承継するという制度です。

検認

検認とは遺言書の偽造・変造、紛失を防ぐための形式的な保全手続です。内容が有効か無効かを判定するのではありません。
又、検認の手続をしないで開封しても、遺言が無効になるわけではありませんが、手続上、不動産の登記には使えなくなりますし、開封した人は5万円以下の過料に処せられるので注意が必要です。

公証人

公証人とは、主に裁判官や検察官の退職者などの法律知識及び実務経験豊かな者の中から法務大臣が任命する公務員です。
公証人が法律行為や権利に関する事実について作成した書面が、公正証書です。
公証人の作成する公正証書は、法律上の完全な証拠力を持ち、例えば、借金の契約書を公正証書で作っておくと、裁判をしなくても強制執行ができます。

親族(直系尊属を含む)

婚姻、出産、及び養子縁組によって生じる関係を基礎とした人々を広く親族と呼びますが、法律上の親族は、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族だけです。

血族には、出産による自然血族と、養子縁組による法定血族があります。
法定血族では、養子縁組の日から、自然血族間と同一の親族関係が生じるので、養子は養子となったその日から、養親の嫡出子になります。
又、養子になった後に生まれた養子の子は、養親と親族関係が生じ、すなわち孫になりますが、養子縁組以前に生まれていた子と養親の間には親族関係は生じません。

姻族とは、婚姻によって生じる、自分の配偶者の血族と自分との関係をいいます。
あくまでも自分を中心に考えますから、夫婦の一方の血族と他方の血族との問には姻族関係は生じません。

親等とは、親族関係の遠近を計る単位のことです。親等は世代の数ですから、直系血族については、単純にその間の世代の数になります。
傍系血族については、その一方と他方に共通する祖先がありますから、その祖先と各々との世代の数を合計します。
又、配偶者間には親等はありません。

直系と傍系
直系とは、父母と子、祖父母と孫のように、血筋が上下に直線で連絡する親族です。
傍系とは、兄弟姉妹、「おじ・おば」と「おい・めい」のように、共通の祖先から血筋が分かれて連絡し合う親族をいいます。

尊属と卑属
尊属とは、父母、祖父母、おじ・おばのように、自分か配偶者よりも前の(上の)世代のにある人達を指します。
卑属とは、子・孫、おい・めいのように、自分か配偶者よりも後の(下の)同世代にある人達を指します。
兄弟姉妹、いとこ(従兄弟姉妹)、またいとこ(再従兄弟姉妹)など、自己と同世代にある人達は、尊属・卑属のどちらでもありません。

たとえば、父母、祖父母は直系尊属であり、おじ・おばは傍系尊属です。
又、子や孫は直系卑属で、おい・めいは傍系卑属です。

相続欠格

相続人に該当しても以下の場合は、相続人にはなれません。

1.わざと被相続人や相続について先順位・同順位の人を殺した、又は殺そうとしたために、殺人や殺人未遂の罪で実刑を受けた者。
執行猶予付きでは猶予期間が経過すると刑は消滅しますので相続欠格には当たりません。
また、過失致死や傷害致死も「わざと」「殺そうとした」ではないので相続欠格には当たりません。

2. 被相続人が殺害されたことを知りながら、その殺害者を告訴・告発しなかった者。
但し、殺害者が自分の配偶者や直系血族であった場合は相続欠格には当たりません。
両者の関係からしてかばうのも仕方ないといった理由でしょうが、兄弟姉妹は除外されているので(兄弟姉妹は傍系血族)、告訴しないと自分が相続欠格になってしまいます。

3. 詐欺や強迫によって、遺言を作成・取消・変更させたり、逆に、遺言の作成・取消・変更を妨害した者。
要は、嘘の遺言を書かせた者です。

4.遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者。
但し、自分が不当に利益を得ようとする目的がある場合に限られますので、例えば、兄に財産の2/3弟に1/3を相続させるという遺言書がある場合に、兄がその遺言を隠して平等に相続しようとすることは、「自分の利益」のためにではありませんので、相続欠格には当たりません。

相続欠格にならないということは、相続人になれるということです。

相続税の各種控除

基礎控除 5000万円+(1000万円×法定相続人の数)

配偶者控除
1億6000万円。但し、法定相続分がこれを上回る場合は、法定相続分相当額まで。

未成年者控除
満20歳に達するまでの年数(端数は1年と計算)に6万円を乗じた金額
計算式 (20歳−相続開始時の年齢)×6万円

障害者控除
一般障害者は、満70歳に達するまでの年数(端数は1年と計算)に6万円を乗じた金額。重度の障害をもつ特別障害者は、12万円を乗じた金額。
計算式 (70歳−相続開始時の年齢)×6万円または12万円

相次相続控除
相次相続とは、相次いで相続が発生する事をいい、短期間に相次いで相続が発生すると税負担が過重になるため、相次相続控除により、その軽減が図られています。
10年以内に2回以上の相続があったときは、前回の相続にかかった相続税の一定割合を、今回の相続税額から控除できます

外国税額控除
相続財産が国外にあり、その国の法令により相続税に相当する税が課税されている場合、二重課税を防止するために相当額を相続税額から控除します。

相続税率
相続税率表
各相続人の法定相続分に応じた金額 税率 相続税控除額
1000万円以下 10% 0円
〜3000万円以下 15% 50万円
〜5000万円以下 20% 200万円
〜1億円以下 30% 700万円
〜3億円以下 40% 1,700万円
3億円超〜 50% 4,700万円
相続人

配偶者は常に相続人になります。
この配偶者は法律上の夫婦でなければなりません。婚姻届を出していない内縁や事実婚では、どれほど長く一緒に暮らしていても相続人にはなりません。
配偶者とならんで相続人になるのが、第一順位として子が相続人になります。
子は非嫡出子(婚外子)でも相続人になります。
また、子がなくても孫があればその孫が、さらに孫がなくても曾孫があれば、となります。
これを代襲相続と言います。しかしながら、注意して頂きたいのは、相続発生時点で子がすでになく、またその時点で孫があることを要する点です。再代襲(孫がないときの曾孫)も同様です。
子以下がなければ、第二順位として直系尊属が相続人になります。
実父母・養父母ですが、義父母は相続人になりません。
また、親がなければ祖父母、祖父母がなければ曽祖父母、となります。
第三順位として兄弟姉妹が相続人になります。
これも義理の兄弟姉妹はなりませんが、父母の一方だけが同じ兄弟姉妹(半血)は、相続人になります。
また、兄弟姉妹がなくてもその子があればその子がなりますが、その子がなくても孫があれば、という風にはなりません。
兄弟姉妹の代襲は、兄弟姉妹の子すなわち甥や姪までで、再代襲はありません。

相続分

各相続人の相続財産を承継する持分割合のこと。
遺言によって指定することができ、これを指定相続分といいます。
指定がなかった場合は法律に定められた割合になり、こちらを法定相続分といいます。

相続放棄

相続開始を知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述しなければなりません。
相続放棄をすると、はじめから相続人でなかったと同様の効果があります。すなわち、財産も借金もすべてが承継されません。

登録免許税

登記申請をする際に納める税金のことです。

登録免許税表
課税標準 相続・ 相続人
に対する遺贈
相続人以外の人
に対する遺贈
所有権の移転登記 不動産の価額 1,000分の4 1,000分の20
地上権、永小作権、
賃借権、採石権の移転登記
不動産の価額 1,000分の2 1,000分の10
先取特権、抵当権、
根抵当権、質権の移転登記
債権等の価額 1,000分の1 1,000分の2
廃除

相続人が、被相続人に対して暴力をふるったり、重大な侮辱を加えた、あるいは著しい非行があったなど、相続人としてふさわしくない行為があった場合、被相続人は家庭裁判所に対して、その相続人の相続権を失わせる旨の請求ができます。
この相続廃除の請求は、生前に被相続人自身で行うこともできますし、遺言により相続廃除の意思表示をすることもできます。
遺言による場合は、遺言執行者が家庭裁判所への請求をしますので、遺言執行者の指定が必要です。

法定相続分

配偶者と子が相続人のとき 配偶者1/2 子1/2

配偶者と直系尊属が相続人のとき 配偶者2/3 直系尊属1/3

配偶者と兄弟姉妹が相続人のとき 配偶者3/4 兄弟姉妹1/4

相続人が配偶者だけ、又は子、直系尊属若しくは兄弟姉妹だけの場合は、各自が全てを承継します。

また、子・直系尊属・兄弟姉妹が複数名いる場合、各人の相続分は均等割になります。

子のうちで,非嫡出子の相続分は,嫡出子の1/2になります。
兄弟姉妹のうちで、父母の一方だけが同じ兄弟姉妹(半血)の相続分は,父母の双方が同じ兄弟姉妹の1/2になります。

相続分は、遺言によって指定することができ、こちらを指定相続分といいます。

また、遺言がない場合でも、必ずしも法定相続分に従う必要は無く、相続人全員による遺産分割協議により、各自の相続分や、具体的に誰がどの財産を承継するかを決めることができます。

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